HAPPY BIRTHDAY!!

 

 

「今年の誕生日の感想はどうだい?」
「ああ……そうだな、」


昼間はこれでもかという程みんなで大騒ぎだった。
夕方、部活が終わってから真っ直ぐ寮に戻るのではなくあっちこっちと
連れ回されて。
聞けば本当は去年のプランだったらしいのだが、そういえば去年の誕生日は
風邪を引いて寝込んでしまっていたなと思い出した。
自分は今日の主役だったし奢りだから気にするなと言われたので
とにかく言われるままに付き合ったが、あれは絶対千石と向日が遊びたかった
だけなんじゃないかと、そんな気さえする。
いつの間にやら届出が出されていたのか知らないが、門限も気にするなとさえ
言われてしまった。

まずは腹ごしらえも兼ねた少し早めの夕食に始まり、
ボーリング・ゲームセンター・カラオケ・映画のレイトショー。
最後に遅くまで開いているファミレスで、ケーキが出てきた。

今までこんなに遊び回った事は無かったかもしれない。
そう言えるぐらい凝縮された数時間の後、解放されたのはもう
夜更けというか、深夜というか。
祝われた気は余りしないが、ただ純粋に楽しいと思えた。



今は。

気を利かせてくれたのか柳の居ない305号室で、ゆったりと軽めの酒を
飲んでいる。
明日は土曜で学校が休みだからできる事だ。
跡部の部長権限だろうか、部活まで休みになっているあたり用意周到だ。
目の前には、愛しい人が微笑みながら自分を見ていて、
何だかこういう日も悪くないな、と純粋にそう思った。






「今日という日を気に入ってくれたなら、頑張った甲斐あるんだけどな」
「あぁ……とても、楽しかった。良い思い出だ」
「そうか、それは良かった。手塚、誕生日おめでとう」
「ありがとう、乾」

 

 

key1さまより手塚バースデイin高校生パラレルを頂戴致しました!!
跡部バースデイとは少し雰囲気が変わって
少ししっとりとしたカンジがとてもグーです!!(><)

また妙な会話を加えてしまいました…。
私の中ではこんなカンジに脳内変換されてしまってます。(笑)