忍足くんといっしょ。

 

 

 

 

 

ら ・ 来年も頼むで〜!

 

り ・ 力作やな、我ながら!

 

る ・ ルックスとか、あんま気にせぇへん

 

れ ・ 練習が足らんなぁ

 

ろ ・ ロッカーが開かへん・・・どないしよ (&千石)



「ロッカーが開かへん・・・どないしよ」
更衣室のロッカーの前で、忍足が唸る。
それを見ていた千石が、背後からひょいと覗き込んだ。
「どうしたんだい?」
「あー千石か。いやな、ロッカーが何でか知らんけど開かへんねん。
 何か、こう……引っかかってんのやろか」
ガチャガチャとロッカーの戸を揺さぶりながら、忍足が途方に暮れた声を上げる。
それに千石が袖を捲り上げた。
「よォし!俺がやってみようじゃないの!!」
「は?でも、めっちゃ固いで?」
「任せなさいって。言っとくけど、俺はキミより力あるよー?」
あの虎砲という強烈な球を打つぐらいだ、それは認めるけれど。
忍足が素直にロッカー前を譲ると、千石はそれに手をかけると力を入れた。
「ぃよいしょっ!!」
大きな音を立てるだけで、ビクともしないロッカー。
「うーん……ちょっと、固い、かな……っ」
「頑張れ千石!!もうちょいやっ!!」
懸命に踏ん張ってこじ開けようとする千石に、知らずと忍足の拳にも
力が篭ってくる。
「よーし、こうなったら全力だ!
 いっせーの…………せいっ!!」
「いけ千石!!気合や!!」
「う〜〜〜〜…………っりゃあっ!!」



バキッ!!



気合一閃。
吹っ飛ぶように弾けてもげた、ロッカーの扉。



「「あああああああああ!!!!!」」



千石と忍足の絶叫が、部室中に響き渡った。



<終>

※破壊されたロッカーを見て、跡部&向日が大爆笑。