大江戸かるた様のサイトでキリ番を踏みまして、 |
「イテッ、」 「我慢しろよ、このぐらい」 ぺたりと頬に傷薬をつけてやりながら、カカシが重い吐息を零した。 全くもって、どうしてこんな状況になってるのかが分からない。 確か、ガイがいつものように「勝負だ!」と意気込んでやってきて。 確か、自分はそれをコテンパンに叩きのめして。 で、結局手当てしてやってるのも自分なのだ。 「………俺、何やってんだろ、ホント」 「ん?」 「なんで俺がお前の傷の手当てなんかしてやんなきゃなんないのさ」 しかも自分がつけた傷に、だ。 はい終わり、と最後にばしっと強く背中を叩くと、痛そうに地面を 転がりながらガイが少しは加減しろ!なんて喚いている。 くるくると余った包帯を巻きながら、それにカカシは肩を竦めてみせた。 「なんだ、手加減してほしかったのか?」 「冗談じゃない!!」 途端に、がばりと身を起こしてガイが強く否定する。 その目があんまりにも真っ直ぐに自分を捉えて離さないから。 「俺はいつだって本気だ!! だからカカシ、お前も本気で俺と勝負しろ!!」 これだ。 もう何度も聞いたその言葉に、カカシが僅かに憂いを覚える。 自分とガイとの力の差はまだ大きい。 だけど彼は手を抜くことも手を抜かれることも酷く嫌うのだ。 だから毎回、このザマで。 しかし何度も戦っているからか、ガイが着実に力をつけていることも 本当は知っている。 差は少しずつだが確実に埋まってきているのだ。 いつか必ず、彼は此処まで来るだろう。 今、自分が立っている、この場所まで。 「……俺はいつだって、本気でやってるよ、ガイ」 いつかその日が来る事が、待ち遠しくて。 だけどまだ、二人の距離は少し遠くて。 こんな不毛な関係は、もうしばらく続く。 |
だけどいつか、隣に立つその日が来たら。
それまでの事も、きっと笑って懐かしむことができるだろう。
2人で。
………なんだかそんなカンジで。
かるたさん、すみません。(土下座)