主人公の名前=ルインです。どうぞヨロシク。

 

 

 

 

 

 

 

それは、友情の証。
それは、誓いの印。

 

嗚呼、麗しの………。

 

 

 

 

 

 

バタン!!とサロンへの勢い良く扉を開けると、ドスドスと重たい足音をさせて
近づいていくルイン。
丁度サロンで休憩していたタルとケネスが声を掛けるが、それすら無視で。
向かった先は、麗しの人。

 

「ラインバッハさん!!」

 

ルインの顔は怒りとも悲しみとも取れる、複雑極まりない表情を見せている。
それに困ったように眉根を寄せて、答えるラインバッハ。
「どうしたのですか、ルイン殿」
「ラインバッハさん、今ココでハッキリさせて下さい!!」
「……何がです?」

 

「僕との友情は、この程度のものだったのですか!!」

 

それに、ラインバッハの隣に腰掛けていたミッキーがあんぐりと口を開けた。
それまで様子を見守っていたケネスは訝しげに眉を潜め、タルは椅子からずり落ちた。
「……意味が…よく、汲み取れないのですが……」
「だって、ラインバッハさん言ったじゃないですか!!
 『我らの友情の証に、薔薇の胸飾りを持ってきて欲しい』って!!
 だから僕は、あんなに頑張ったのに!!」

 

わざわざ遠く離れた島の宿屋に隠れるように居た男を見つけ出して、
来た道と同じだけ、遠く離れた距離を航海して。
その間、敵と遭遇した事数知れず。
そうしてやっと差し出す事のできた、自分の気持ち。

 

「…ええ、その通りですとも。
 貴方の誠意、胸に染み入るようでしたよ」
「それなのに!!!」
ぐいとルインはラインバッハの胸倉を掴むと、顔を近づけた。

 

「……『麗しの友情攻撃』に僕が入っていないのは何故ですか!!!」

 

 

「ええと……」
「それはつまり……」
聞いていたタルとケネスが顔を見合わせる。
それはつまり、ルインも混ざりたかったという事なんだろうか。
あの奇怪極まりない協力攻撃に。
「僕!!とっても楽しみにしてたのに!!
 スノウとやった協力攻撃なんかより、よっぽど友情らしい協力攻撃が
 できるって楽しみにしてたのに!!!!」
「あーー……」
理解してしまったタルが、天井を見上げため息をついた。
確かに、あのお坊ちゃまとの協力攻撃は、友情というよりもむしろ。
「「ご主人様と私、ってカンジだもんな……」」
同じく解ってしまったケネスと、同時に言葉を吐いた。

 

 

「酷い!!酷いですラインバッハさん!!」
「……と、言われましても……」
心底困り果てた表情でルインを見上げて、ラインバッハは吐息を零した。
「勿論、私とルイン殿との友情は、崇高であり、永遠のものですとも。
 ですが……ひとつ問題がありまして、」
「何ですかっ!?」
「輝かしさが、足りないのです」
「……はい?」
「率直に申し上げると、地味なのですよ、ルイン殿は」
やはり、それなりの煌びやかさがありませんとね。
そう答えると、少しだけ申し訳無さそうな表情で笑う。

 

ショックを隠し切れない様子でその場に崩れ落ちたルインからは、
恨めしげなむせび泣きが聞こえていたとかいなかったとか。

 

 

 

 

「なーケネス、どう思うよアレ」
「アレって?」
「ルイン」
「ああ、」
ちらりとケネスは視線をルインに向ける。
床に突っ伏して泣くルインの回りには、涙で大きな水溜りができていた。
それに肩を竦めると、特に気にした風もなくケネスはタルに向き直る。

 

「基本的に俺はルインの事愛してるけど、
 あの趣味の悪さはどうかと思うな」

 

本音だ。

 

 

 

 

それから暫くは、麗しの友情攻撃を邪魔する姿や、
仕立て屋やアクセサリー屋に無理難題をふっかけて、
似合いもしない衣装を身に付けている姿が目撃されていた。

 

そんな僕らのリーダーは、まだ友情攻撃に参加できていないらしい。

 

 

 

 

<終わっとけ>

 

 

初めて書いた幻水4ネタがこんなんってどうよ自分!?(滝汗)

 

うちの4主は、1の坊ちゃんと同じぐらい変わりダネです。
ぶっちゃけ趣味悪いです。
友達イナイです。(笑)
そういうイミでは坊ちゃんに近いなぁ。(遠い目)

 

ちなみに、どうやら私はケネス×主人公なようで。
いえ、ケネスが好きなだけです。
好きなキャラが攻めって、えらく珍しいんですけど私……。

 

次に幻水4ネタ書くときは、真面目な話を目指しますんで。すんません。(笑)