「俺は、花はつぼみのままの方が好きなんだ。
いつ咲くかっていう楽しみもあるし、何より落ちることがない」
「…………。」
「言わば、あの子も俺たちも花みたいなもんだ。
咲いて…咲ききってしまえば、あとはもう散るしかない」
「俺は……咲かせるべきでは、無かったのか」
「そんなコトないさ」
「………カカシ、」
「咲いた花は…………とても綺麗だっただろう?」
俺の教え子が一人、戦いに敗れ、そして倒れた。
そんな、ある日のことだった。
だが、散った花はもう元には戻らない。