ええと、まず、閉鎖のお知らせを出してから、たくさんのメッセージを頂きました。
この場を借りて、気を揉んで下さった皆様に御礼を申し上げます。
本当に有り難うございます。

 

実際にフタを開けてみると、私よりも強く怒りを顕にされてる方が
大勢いらっしゃって、純粋に、「私の小説を愛してくれてる人が
こんなにいらっしゃるんだなぁ」と思い知り、そうして自分の中で
少し冷静になれました。
ひとまずは一週間ほどの時間が欲しいという相手様の意向もありますので、
その間は現状のままにしておきたいと思います。
そして、相手様の対応がどのようなものであろうと、動きがあったその時には
テニプリの小説を全撤去させて頂こうと思います。
更新も、やや騙し騙しで進めていたところがありますので、良いタイミングかなとも思います。
来週のどこかで
もう一度サイトを開けたら、8月一杯までテニプリの部屋には
行けるようにしておきますので、個人的にダウンロードしておきたいものがございましたら、
皆様その間に拾っておいて下さいませ。
もちろん、無断転載やパクりは厳禁の方向でお願いします。

 

皆様のお声の中で一番多かったのは、やはり「閉鎖しないでくれ」との言葉でした。
もちろん私も閉鎖なんてしたくない。
できるならこれからももっと面白いと思ってもらえる話が書きたい。
そんな気持ちで一杯です。
けれどこういった問題を放置するわけにもいかない、私の中に燻っていた思いは
こんなものでした。
テニスの王子様という作品に出会えて、そこから私の同人活動としての世界は
極端に広がったと思います。
それまではマイナーな事もあり、ひどく狭い世界の中での地味な活動だったのですが、
このジャンルに足を踏み込んだ事で、色んな事を学び、多くの人と出会いました。
作品としても好きなものですが、何よりもこの世界でまだやっていきたいと思う
自分にとっては、とても大きな恩のある作品なのです。
そうやって少しずつ地道に階段を上っていった自分には、とてもちっぽけではありますが、
ほんの少しのプライドができました。
これが私の書いた話なんだと、胸を張って言えるぐらいには。
それまでは世界が狭すぎたので(笑)、むしろ来てもらえるだけでも有り難い、みたいな
世界だったんですけどね。(苦笑)
その小さなプライドは、つまるところ私にとっては【誇り】なのです。
閲覧者様側からすれば、自分が面白いものを選び読む(または見る)という権利が
あるわけで、そしてうちのサイトをお気に入りに入れて下さっている方々は、
私の書く物語を「選んで」下さった。
これは私にとって、勲章にも等しいのです。
だからこそ、それが汚されたのが悔しかった。
この話は私が最初に書いたものなのだと、声を大にして叫びたかった。
けれど電脳世界に声は響きませんから、サイトを閉鎖するという行動で、
皆様にお知らせしたかったのです。
自分の元ではない所に私が書いたものとほとんど同じ小説が存在して
(もはや類似とは呼べない部類)、それをあたかも「私が書いたものです」と
言わんばかりに公開されている。
プライドが折られ、誇りが汚された瞬間でした。

 

私は、本当は相手様にどうこうしたいわけではないのです。
去年の暮れに初めて転載が発覚されて、それを真摯に謝罪して取り下げて下さった、
本来ならばそれだけで終わるはずだったのです。

私は私の誇りを守れたんだと思いました。
けれど、事は2度起こりました。
下げて頂いたハズのものが再び表に現れた。
それを彼の方は「手違い」の一言で済ませたけれど、最初の段階でリンクを切る
だけでなく(タイトルも消されていましたが、ファイル名がシリーズ一纏めで
番号を振られていたので、ウェブ上に残っていたことはすぐに分かりました)、
サーバーからも、もっと言えばPCからも削除して頂いていたならば、
こんな事は2度と起きなかった筈です。
先方様の日記等には苦言が吐かれているらしいのですが、気が静まって少し広い視野で
見る事ができるようになった今、改めて相手様の日記を覗こうという気は置きません。
正直、見てもあまり意味がないのです。
最初は非を認めたくせに今になって開き直る、まるで居直り強盗のような姿は
見るに耐えられません。
最終的には自分は悪くないと声を大にして言うだろうことは明らかです。
ならば最初に送ってこられたメールは何だったのか?
単なるその場しのぎの口先だけの謝罪だったのか?
自分の文章で自分の話を書くと、そう言ってくれたのは嘘だったのか?
……まぁ一言で纏めると、話にならないわけなんですよ。
そんな相手にもはや何かを言う気力もありません。

 

自分の誇りともうひとつ、私には守りたいものがあります。
それは「テニプりが好き」という気持ちです。
最終回近くの展開は、知り合いの皆様と色々苦笑を漏らしつつ見ていたものの、
やっぱりなんだかんだで私はテニプリが大好きです。
けれど、このままの気持ちで自分がいたら、私はきっと作品そのものからも
目を背けてしまうかもしれない。
テニスジャンルなんてやっていたから、こんな面倒なことに巻き込まれてしまったんだ。
そんな風に思ってしまう日が来るかもしれない。それだけは嫌なんです。

跡部も忍足も手塚も乾も真田も柳も、そして岳人やジロー、宍戸にヒヨ、赤也や樺地や
タカさんとか、みんなみんな。
大好きなんです。今でも大好きなんです。
そんな思いまで手放したくない。
だから、私は私の書いた全てのテニプリ小説を封印しようと思うのです。
自分の誇りも気持ちも、全部まとめて守る方法のひとつとして。
今でも私の書いたものを愛して下さっている方々には、本当に申し訳なく思っております。
こんな形でしか自分の気持ちにケリがつけられなかったこと、本当にごめんなさい。
中には気にしない方がいいとか、相手にしない方がいいとのお言葉も頂きましたが、
それだけはどうしてもできませんでした。

 

 

これからは、テニスは1人のファンとして遠くから眺め続けることにします。
そして、今現在活動している「銀魂」というジャンルで、また1から
「これは私が書いたものなんだ」と胸を張って言えるような話を書いていこうと
思っています。
もし、これからもサイトを見守っていってやろうと思って下さる心優しい方々が
いらっしゃれば、今後ともどうかどうか宜しくお願い致します。

 

 

 

佐伯みのる 拝